「風恋唄」

ショート台本

猫の独り言

淡い恋って
どの時代でも存在して
きっと切なさが胸を締め付けたんだろうな。

小太郎:「菖蒲…わがままがすぎるぞ?」

菖蒲:「嫌や…うちは…大人になんてなりとうない!!」


小太郎:「そうだな…子供でいられたら…幸せかもしれないな…」
(頭を撫でながら諭すイメージ)

菖蒲:「うぅ…」(泣き出すイメージ)


小太郎:…振袖新造は遊女の頂点花魁への道を期待されている
そんな菖蒲の泣き言を…初めてみた…

菖蒲:「小太郎は…遊女抱いた事あるん?」


小太郎:「…あるよ。」

菖蒲:「嫌や…小太郎…汚らしい…」


小太郎:「若衆は…女を知らずに世話は出来ない…汚すわけにはいかないからな」

菖蒲:「内儀(ないぎ)はんから突き出しの日が決まった、と…」


小太郎:「…そうか」

菖蒲:「わかってる……うちは…売られた身…普通に…生まれたかった」


小太郎:「…変えられぬ定めなら…菖蒲が登り詰めて…道中を闊歩するのを俺は願うだけだ…」

菖蒲:「なぁ…最初で最後のわがままや…うちを大人にして…」


小太郎:「ダメだよ…あっ…」(立ち上がる菖蒲にそっとキスされる)

菖蒲:「うちの唇の水端(みずはな)は…小太郎や…せめて想い出だけは…忘れんで置いて?」


小太郎:「お前は俺にとって…宝物やから…」

菖蒲:「菖蒲でいたうちを…忘れんで…」


【初恋の回想が終わって現在の花魁の菖蒲】


菖蒲:「淡き時 過ぎ去り逝くも 我が心離さん…

菖蒲太夫の花魁道中…さぁ…参るでありんす…」

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