「恋文 ~君想い~」 一人朗読台本 



朗読者:君が泣く、 君が無く…
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朗読者:自然と寄り添う言葉が 宙に亡く。
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朗読者:十把一絡げ(じっぱひとからげ)
朗読者:変貌遂げる事なく 続くものだと
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朗読者:そう感じていた
朗読者:総が全(ぜん)と 其しかなく。
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朗読者:誰彼 想う事ではない
朗読者:糸が歩一歩と絡み合う中
朗読者:ただ心地よく それすら夢の様に
朗読者:想うだけで 締め付け疼く
朗読者:鈍き痛みのようなものは
朗読者:苦くもあり 甘味でもあり
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朗読者:嗚呼…
朗読者:君が泣き、我が泣く
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朗読者:空に一筋の煙が昇る
朗読者:それが蒼に溶け込む様を
朗読者:ただ呆然と見つめている
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朗読者:雲一つない青さは どこまでも美しく
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朗読者:眩しい秋天の彩(いろ)が
    目の奥に差し込んで
朗読者:眩(まばゆ)さが締め付けて
    ぐっと瞼を固く閉じた
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朗読者:私は泣いているのか…、嫌
朗読者:泣いてなどいない。
朗読者:零れ落ちる雫は 決して涙などではない
朗読者:見つめる先が眩しすぎた所為だ
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朗読者:隣に君が居ないなど 
    認めてなるものか
朗読者:君の隣に私がいないなどと・・・
朗読者:これほどまでに 君を想い
朗読者:判然と辿り 結ばれる事を願うのに
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朗読者:君は無く 我は亡く 君が泣く
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朗読者:召され逝く煙 その意味を認めて終えば
朗読者:私は泡沫の泡となるのだろうか
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朗読者:この青に不似合いな鴉が
    一羽舞い鳴く
朗読者:此の上とも言わず 
    空に昇る煙が不似合であろう
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朗読者:亡き事(ごと)に 心が泣き 思考を無くす
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朗読者:繰り返す・・・
朗読者:幾度も幾度も・・・
朗読者:止まる時に縋りつくように
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朗読者:理由(わけ)を 抄(すく)ったところで
朗読者:代わり得ようがない事実
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朗読者:君が泣き 嗚咽を上げて泣く様を
朗読者:走馬燈が駆け抜けてゆく
朗読者:縋る先にあるのは 
    動かなくなった肢体
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朗読者:身じろぐ事のないそれを 
    一点見つめ続け
朗読者:声を上げる事さえ出来ぬまま
朗読者:頬に 知れずと伝うは 
朗読者:時へと等閑(おざなり)になった心
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朗読者:彷徨う亡霊の如く 留まり願うか・・・
朗読者:はたまた 君が為 浄化されるか・・・
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朗読者:我が無く、我が亡き、我消え逝く
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朗読者:走馬燈が回り 映し出す影絵の様に
朗読者:伝えることも出来なかった秘めた心
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朗読者:嗚呼 眩しくて開ける事の出来ない瞼から
朗読者:滴る雫は 行き場を亡くした想い
朗読者:昇煙と共に 受容れよう
朗読者:さすれば 想いは願い 昇華する
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朗読者:君想い 君願い 君へ告ぐ
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朗読者:ーーーただただ君が、好きだった



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