Doll サシ劇用 10分

僕:僕はあなたを追いかけた
僕:息が止まりそうなほど…
僕:走って走って
 :
僕:あなたが喜ぶならこの痛みさえ
僕:平気なフリをした
 :
僕:あなたが微笑むならどれだけ淋しくても
僕:嬉しいフリなんて平気だった
 :
僕:たとえそれが偽りの僕だとしても
僕:僕はただ貴方が欲しかった
 :
 :
私:「つまらないのよ、私に狂う姿が見たいの」
僕:こんなに狂ってる僕に、貴方は微笑む
私:「もっと、深く私を求め愛して」
僕:貴方が望む愛に、ひたすら追いかけ手渡した
私:「あぁ、あなたは私を愛するDOLL」
僕:貴方に愛されたくて、あなたの前に跪く
私:「とても綺麗なお人形、私の為のもの」
僕:その目に映るのは、本当の僕なのか
私:「あなただけは、私を裏切らないでいて?」
僕:僕はそれに応える様に、あなたをそっと胸に抱く
僕:僕は貴方に求められたくて
僕:世の中の道理をすべて捨てた
僕:知らないフリをして
 :
僕:貴方が抱きしめてくれるなら
僕:僕はどんな道化にもなれた
 :
僕:貴方が望むのならば
僕:僕はこの命さえ喜んで差し出すだろう
 :
僕でも貴方は突然僕の前から消えた
僕:僕は一体・・・誰?
 :
私:「私を愛さないで」
僕:僕は貴方だけに、求められたかった
私:「愛なんて戯言でしかないわ」
僕:僕の全てを貴方の為に、変えた
私:「着飾るものなんて何もいらない」
僕:貴方の喜ぶ顔が見たい一心で
私:「みて?こんなに赤い・・・綺麗でしょ?」
僕:貴方の血で僕の唇が、染まっていく
 :
僕:お願い・・・だ
僕:一言でいい
僕:僕を欲してください
僕:貴方が僕を求めてくれるなら
僕:僕はどんなことだって出来るのに
 :
僕:いかないで、きえないで
僕:こんなに貴方に狂った僕を置き去らないで・・・
 :
僕:「愛してる」
私:繰り返される言葉達
僕:「貴方の為に、僕はいる」
私:可愛い私のお人形
僕:「お願いだから、僕を求めて?」
私:美しい涙が頬を伝うその姿に苛ついた
僕:「もっと僕にあなたを与えて?」
私:あなたの無条件の愛は、私を惨めにさせる
 :
私:あなたが私に狂う姿が
私:私の心を満たす代わりに
私:私の醜さはどこまでも広がっていく
私:あなたはとても綺麗で
私:手からこぼれ落ちた何かが
私:嫌悪となって姿を変えていく
 :
僕:「僕の存在が貴方を苦しめる?」
私:あなたはとても綺麗で美しい私の人形
僕:「僕を壊していいんだよ」
私:甘い毒の様に私の中で広がっていく
僕:「貴方を愛してる」
私:その純真さを真っ黒にしてしまいたい
僕:「あなたのそばにいさせて」
私:あなたは私を惨めにさせるDOLL
 :
私:愛なんてくだらなくて
私:いつかは消えてなくなるもので
私:それと同じ様に
私:美しさも泡となって消えていく
私:今の私は残骸
 :
僕:「いかないで」
私:今度は私の代わりに
僕:「消えないで」
私:あなたがこの森で迷いなさい
僕:「僕を愛して?」
私:可愛い私の愛玩具
僕:「お願いだから!消えていかないで」
 :
私:深い森のなかで
僕:出口が見えずに彷徨う
僕:本当は分かっていた
僕:あなたは僕を愛さないと
僕:それでもあなたが欲しくて
僕:僕は自分を偽る事さえ幸せだった
 :
私:本当に欲しいものは
私:もうどこにも存在しなくて
私:私は嘘で誤魔化しながら生きてきた
私:私は捨てられた人形
 :
僕:行き場のない想いに縋る
 :
私:彷徨う森の中で貴方は微笑んだ
 :
僕:救われることのない、無用になったモノ
 :
私:どれだけ貴方を求めても届かない
 :
私:あなたは美しく誰からも愛される
私:綺麗な綺麗な愛玩具
 :
僕:貴方の影が消えた深いこの場所で
僕:残ったのは、僕さえ知らない僕だった
 :
私:愛されるものから無用だと捨てられて
 :
僕:貴方の為に人形になった僕は
 :
私:その痛み全てをあなたに擦り付ける
 :
僕:自分の痛みさえ分からなくなっていた
 :
私:「さようなら」
僕:貴方は満足そうな微笑みを浮かべた
私:「やっと自由になれる」
僕:残酷なほど綺麗な笑顔で、僕を突き放した
 :
僕:「あいしてる」
私:無表情で呟くあなた
僕:「貴方はずるい」
私:私はあなたに救われたのよ
僕:「愛してくれれば・・・」
私:今度はあなたの番ね
 :
僕:本当に愛して欲しいものから
私:捨てられ残された日々
 :
私:愛し方も愛され方も
私:忘れてしまった
私:だから私は、同じ愛し方をしたのよ
私:私を捨てたあの人と
 :
私:あなたはどれだけ彷徨うのかしら
僕:この寂しく惨めな森で
私:「ありがとう」
僕:貴方だけが消えた
私:あの日の惨めさをあなたに擦り付けて
僕:僕は何故ここにいるのだろう
私:やっと私はここから逝ける
僕:愛を欲しがった罰なのか
私:あなたにも呪縛をかけて、あげる
私:「あなたを誰よりも愛しているわ・・・」
 :
僕:僕は貴方のためなら
僕:哀しくても平気なフリをし続けた
 :
僕:僕は貴方が微笑むなら
僕:弱くてもそれすら覆い隠すことをし続けた
 :
僕:僕は叶わない夢の中で
僕:貴方という華が咲き誇るのが見たかった
 :
僕:僕の貴方への愛は
私:綺麗な嘘に塗(まみ)れ
僕:本当の自分がどれで、ここにいる僕は
私:貴方のために作られたDOLL
 :
僕:僕は貴方の為に
僕:出口のないこの森で彷徨い続ける









掛け合いでありながら掛け合いではなく
掛け合いではないけれど掛け合い

そんな心の部分を表に書き記したかった台本

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